人材とその環境が宝
レーベル事業にもライブ展開にも大小があると思います。新人を一から見守り、ある種教育まで含めた育成期間を経て世に出す。こういった初期衝動に則った実活動、コンテンツをユーザーの手元に届けるという補助作業、これもプロダクションの使命でしょうし、アーティストをサポートすると第一歩は必ず小規模チームでの取り組みであるはずです。マネージャーがストレスなくその業務を推進できる環境を整えることが、今のプロダクションの使命です。
レコードビジネス中心型のビジネスモデルに翳りが見え、マーケットが大きく変化する中で、日本式プロダクションの立ち位置は重要なポジションを担いつつあります。エージェント型、請負型など一部の権利、または事業を担当する場合、その要素である人員のコストに係る売り上げ、スキルなどの分散は、この売り上げ低下の環境下では実に非効率であり、アーティストの要望、環境の変化に決して追従できるものではないと思います。音制連はその時代のニーズに各プロダクションが応えられるだけの環境づくり、支援を視野に入れ、2010年代を躍進します。
著作隣接権やコンサート、マーチャンダイジングなど、プロダクションが持つ権利を充分に活かしきり、会員社が音楽制作/プロデュースに集中できる環境を創るために、音制連は以下のような具体的な施策に取り組んでいます。
権利の擁護と拡大、分配の効率化
音制連は、常に実演家とプロダクションのための「権利の擁護と拡大」に務めてきました。会員の皆様から委任していただいている著作隣接権の権利行使、報酬などの徴収・分配業務は、私達にとって最も重要な仕事です。これまでと同様に、CPRAの各委員会を通じて権利主張や分配ルールの整備を推進していき、より正確かつ迅速な権利者分配を実施するため効率化に努めます。さらに、一般社団法人映像コンテンツ権利処理機構(aRma)へ積極的に参画し、ネット上の映像二次利用、ケーブルテレビにおける地上波放送の同時再送信サービスについても、正当な報酬の獲得を目指します。また、権利委任の拡大に伴う会員社からの問合せに対応するため、法務処理や問題解決の相談窓口設置も行ないます。さらに、オークションサイトでのチケットの売買、違法配信、海賊商品など、権利外の環境での売り上げが増加していることも、大きな問題だと思います。音制連はそういった違法行為撲滅のための啓蒙活動も積極的に展開します。
プロダクション運営におけるインフラ構築
音制連は、プロダクション運営におけるインフラ、プラットフォームの構築を目指しています。「NEXUS」の名のもとにWEB展開やショーケースライブの実施、アーティスト・アプリの開発を行ない、「MUSEUM of Modern Music」では国内アーティストの情報アーカイブの蓄積を試みています。また、テレビ番組の制作環境及び権利処理の研究にも着手しています。以上の試みは、コンサートビジネス&チケット販売、アーティスト情報発信、権利関係・計算業務などについて、会員社がインフラを利用することで本来の制作・宣伝・販売作業に専念できるようになり、若い世代の才能も参入しやすくなることを目指しています。今後も加速していくであろうこれらの動きに音制連内部の組織もより柔軟に対応するために、エンタープライズ事業部を設置し、フレキシブルな体制と考え方でインフラ事業の研究を推進していきます。
会員サポート施策と情報発信
日本音楽事業者協会(音事協)、日本音楽出版社協会(MPA)、音制連が運営する日本音楽団体協議会(音団協)を起点に、関係省庁の協力の下、国内アーティストのオフィシャル情報を英訳し、海外に向けて発信するSYNC MUSIC JAPANを展開しています。また、その他会員業務に関し、契約における事例の情報や新しい音楽ビジネススキームを調査研究し、セミナーやガイドライン作成を通じて会員サポートに努めます。

